てっけんツアー 地下を巡る

４月のてっけんつあーは、新入会員の方が東京をよく知らないということで、当初考えていたプランを変更して、一日乗車券を利用して東京の地下をめぐることにしました。



旅の始まりは北参道駅からです。この駅は2008年に副都心線が全線開通したと同時に開業した地下鉄の中ではかなり新しい駅です。旅客需要が少ないことから駅の規模は小さ目に作られています。開業当初は人気のない駅でしたが、さすがに4年もたつとだいぶ人の姿が増えた感じがあります。

まずは、北参道駅から副都心線に乗り、新宿三丁目にある東京の地下鉄では珍しい吹き抜けを見学したり、方南町駅へ行き、こじんまりとした駅設備とは対照的な街並みにびっくりしたり、丸ノ内線の赤坂見附駅から南北線の永田町駅まで長距離を歩いて乗換してみたりと色々寄り道しながら池袋駅へ向かいます。



途中、後楽園駅で下車し、地下鉄ながら地上を走る丸ノ内線の駅を覆う、巨大な駅ビルをまざまざと眺めたりしました。

そして今回の行程の中間の駅、池袋駅に到着！



そんな池袋東口には謎の表示があります。川越へ行く道路のになぜか東の方を向いている矢印があるのです。東側に西武の駅があり、西側に東武の駅があるという駅自体の不思議な構造以上に不思議ですが、どうやらセオリー通りに道を直進してしまうと、川越方面へいく道と立体交差でアンダークロスしてしまい、結果遠回りをする羽目になってしまうらしいです。

そんな池袋駅から有楽町線を利用して北上し、今度は二つの地下鉄と一つの地下鉄が交わる小竹向原駅へ向かいます。



小竹向原駅は、副都心線渋谷方面と有楽町線和光市・新木場方面、、そして西武有楽町線練馬・所沢方面と4方向の路線が接する重要な駅です。しかし、そんな駅も地上に出てみると長閑な住宅地、とても毎朝乗り換え客で大混雑する駅とは思えません。ある意味この地上の長閑さが、重要な駅であるのにかかわらず2008年に副都心線が開業した際インフラ不足に陥ってしまった要因の一つなんでしょうね。

小竹向原を見た後、副都心線に乗って急行電車で渋谷に南下。乗り換えの際、開業して初の週末となったヒカリエの中を通り、またもや地下鉄なのに高架線上にある銀座線の渋谷駅へ移動。そこから銀座線の最新型電車、1000系に乗って表参道へ向かいます。短時間の間でしたが、乗り心地の良さや車内の静粛さなどを多くの会員が感じ取ることができたようです。そして表参道からは千代田線に乗り換え、北千住を目指します。千代田線ではとても珍しいJRの209系1000番台が私たちを出迎えてくれました。

北千住駅では不思議な構造を見学します。JRや東武等、つくばエクスプレスを除いた各路線が、地上3Fから地下2Fまで、会社間の境界をまたいで移動できるというものです。特に独立したJRの普通の駅と地下鉄の駅がつながっているというのは、なかなか他の場所では見れないので興味深いです。

北千住からは日比谷線に乗り換え、有楽町、飯田橋を経由し神楽坂駅へと向かいます。



この神楽坂駅は上部の道路が狭いため、ホームを二層式にしているのが特徴です。上側が中野方面、下側が千葉の西船橋方面となっており、他の駅と比べるとちょっと違った感じがします。
上下のホームは二か所の階段でつながっています。

ここからさらに東側の西船橋に一回行き、そこからまた新宿方面へ帰ろうという予定でしたが、南行徳駅を見ておきたいとおっしゃる方が一人いらしたので、南行徳駅へ行ってみることにしました。



南行徳駅は、東西線の駅としては比較的新しい駅ですが、それでもできてから30年が経つことから、昨年度までリニューアル工事を行っていました、その際に銀座線の田原町駅等で採用されているLED照明や、太陽光発電などが導入され、環境に優しい駅となっています。また、駅の高架下には昔からあるであろう高架下商店街もあり、不思議な魅力を感じさせる駅でした。

南行徳を出ると、最後の目的地である新宿三丁目駅を目指します。もうこのあたりまで来ると皆疲れ切っており、電車の中でぐっすり眠る人が多かったです。そんななか、大手町駅に着く直前、またもや計画変更が発生予定では大手町駅で半蔵門線に乗り換える予定でしたが、最後に丸ノ内線御茶ノ水駅付近を見ておきたいということで再び飯田橋へ戻り、南北線、丸ノ内線を経由してぐるっと大手町へ一周し、改めて半蔵門線経由で渋谷駅へ向かい、副都心線に乗り換え新宿三丁目駅で解散しました。

少々詰め込み気味の旅でしたが、多くの会員が楽しんでくれたようで、なによりでした。